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著作権について

2011年04月01日15:35 グーグル・ブック和解の不認可決定
2011年03月24日15:56 米国でのグーグル・ブック・サーチ集団訴訟の経過について
2011年02月03日17:42 いわゆる「自炊」(私的な書籍電子化)について 3
2011年02月02日15:01 いわゆる「自炊」(私的な書籍電子化)について 2
2011年02月01日14:57 いわゆる「自炊」(私的な書籍電子化)について 1
2010年11月01日11:54 まねきTV事件・・・最高裁で口頭弁論
2010年08月13日22:09 三振ルール(続報)
2010年07月15日17:11 ホームページ利用上の注意点
2010年07月13日20:10 ホームページ作成上の注意点
2010年05月21日18:23 三振ルール


2011年04月01日15:35 グーグル・ブック和解の不認可決定

 2011年3月22日、米国ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所は、グーグル・ブック検索訴訟の和解案を認可しないとの決定を下しました(決定書)。

【グーグル・ブック検索訴訟】
 グーグルは、いろいろな大学の図書館と提携して、その蔵書をスキャンし、データベースを作って、インターネット上に書籍の検索サービス(検索結果をスニペット表示)を提供しています。
 2005年に、米国作家協会らは、グーグルに対して,著作権侵害訴訟を米国ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に提起しました。この訴訟は、ミシガン大学の図書館の蔵書の著作権者全員を原告とする集団訴訟(クラス・アクション)として提起されました。なお、著作権の専門家から見れば、被告にはフェア・ユースが成立し、原告には勝ち目のない訴訟でした。

【和解手続】
 2008年10月に原・被告間で和解が成立しました。この和解の時点で,原告集団の範囲が,ミシガン大学図書館の蔵書の著作権者から,およそ地球上で出版されている書籍に対してアメリカ法上著作権を持っている人すべてにまで、極めて広い範囲に拡大されました。また、和解の内容は、原告集団に属しているすべての人が、異議を申し立てない限り(オプト・アウト方式)、その書籍をインターネットで全文配信するライセンスをグーグルに与えるというものでした。
 米国のクラス・アクションでは、和解が発効するためには,裁判所の認可が必要になります。裁判所は、和解内容を原告集団の構成員に告知して意見を申し述べる機会を与える手続を執りましたが、2009年1月に和解案が公表されてから、世界中で大騒ぎになりました。世界中の関係者から問題点を指摘する意見が裁判所に提出されました。やっと2011年3月22日になって裁判所は和解案を認可しないとの決定を下したものです。
 なお、ここまでの経緯については、拙稿「米国Googleブック検索訴訟の和解が持つ意味」を参照して下さい。

【地裁の不認可決定】
 2011年3月22日、ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所は、原告集団構成員の多数がこの和解案に反対していることを理由に、和解案の認可を求める申立を退ける決定をしました。そして、裁判所は、和解案に反対する根拠として挙げられているもののうち、以下の点は重大であると判示しました。
 1.原告集団構成員の利益が適正に代表されていない点
 原告集団構成員には訴訟提起原告とそれ以外の原告構成員がいるが、両者のり外は大きく異なる。しかし、訴訟代理人は、後者の利益を代表するには適切ではない。
 2.和解の内容が訴訟物の範囲を超える点
 和解の内容には、過去の侵害に対する賠償と将来に向けたライセンスとがあるが、後者は訴訟物の範囲を超えている。したがって、クラス・アクションを定める連邦民事規則23条で許される救済の範囲を超えている。
 3.著作権制度上の問題点
 和解案は著作権者が異議を述べない限りグーグルにライセンスを与える効果を生ずるオプトアウト方式をとるが、これは著作権者から立法によらずに著作権を奪う結果となる。
 4.独禁法上の問題点
 グーグルの競争者は、原告集団構成員となった著作権者から許諾を受けるには個別に交渉して許諾を受ける必要がある。ところが、グーグルは、この和解によってこの許諾手続を受ける必要がなくなり、著しく競争者に対して有利な地位に立つので、事実上市場支配権を取得することになる。
 5.国際条約上の問題点
 この和解が国際条約上の義務違反を生ずるとの問題が提起されているが、この問題提起は、和解案の認可にとって重要である。

弁護士 山本隆司

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2011年03月24日15:56 米国でのグーグル・ブック・サーチ集団訴訟の経過について

標記の件、2009年11月にGoogleと米国の作家団体等により提出されていた修正和解案について、米ニューヨーク州南部連邦地裁が、今月22日(現地時間)、当該和解案を認めない、との判断を下しました。

原文の意見書はこちらです(英文のPDFです)。

各国から多くの反発を招いたオプトアウト方式(⇒まずはスキャンして権利者が文句を言ってきたら事後的に外す)を否定し、オプトイン方式(事前に権利者の許諾を取る)に変更することで、問題点の多くは改善されるのではないかとの意見が表明されております。

Googleの次の出方が待たれます。

弁護士 永田玲子

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2011年02月03日17:42 いわゆる「自炊」(私的な書籍電子化)について 3

前回(第2回)は、業者の行う自炊代行サービスについて検討しました。

今回は最後になりますが、業者による代行以外の自炊支援サービスについて検討します。


3.様々な自炊支援サービス

現在、自炊支援サービスとして以下のようなサービスがあります。

(1) 業者が利用者に対し賃貸する契約に基づき、業者が裁断機とスキャナを利用者に送付し、利用者が利用したのち、これを業者に送り返す形態

(2) 利用者が業者店舗内の裁断機を利用して書籍を裁断し、利用者が業者店舗内のスキャナでスキャンするという形態

(3) 業者が裁断した書籍を用意し、利用者が業者店舗内のスキャナでスキャンするという形態


(1) 裁断機・スキャナの貸し出し
問題ありません。


(2) 業者店舗内での裁断機・スキャナの提供
この形態の自炊では、書籍をスキャナで読みとって電子ファイルを作るという複製行為を行うのは、利用者個人の側です。したがって、私的複製には、例外的に著作権が及ばないこととされています(著作権法30条)ので、著作権侵害にはなりません。

公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器を用いて複製する場合には、私的使用のための複製の例外に該当するとされています(30条1項1号)が、著作権法附則5条の2に基づき、結局、私的複製として、著作権が及ばないと考えられます。

ただし、いわゆるカラオケ法理の適用に注意する必要があります。

クラブキャッツアイ事件(最高裁昭和63年3月15日判決有斐閣判例百選94)を元祖とする、いわゆるカラオケ法理によれば、カラオケスナックで客がカラオケを歌唱する場合、カラオケスナックの管理のもとに歌唱していること、カラオケスナックは客にカラオケを歌唱させることにより客の来集を図り営業上の利益を増大させていることにより、自らはカラオケを歌唱していないカラオケスナックに対しても、著作権侵害の主体性を認めています。

このカラオケ法理からすると、業者は、客による書籍複製行為を管理しており、かつ、それによって営業上の利益を上げているので、著作権侵害の主体となるのではないかと考えられます。
したがって、カラオケ法理を適用すれば、業者が行為主体になり、もはや私的複製は成立しないと考えられます。

さらに、最高裁は、平成23年1月18日のまねきTV判決および同20日のロクラクII判決において、カラオケ法理よりも緩く著作権侵害の主体性を認める解釈を採りました。
このような解釈によればなおさら自炊支援業者が行為主体になり、もはや私的複製は成立しないと考えられそうです。


(3) 業者店舗内での裁断済み書籍・スキャナの提供
この形態の自炊は、1.業者店舗内での裁断機・スキャナの提供という形態における問題(複製権侵害)のほかに、2.貸与権侵害も問題になります。

業者が裁断した書籍を用意している場合、裁断した書籍を利用者に貸与することになります。

利用者が業者の施設内で裁断した書籍を利用する場合には、裁断した書籍の占有は移転しませんが、著作権法の定義によれば貸与とは、貸与と同様の使用権原を取得させる行為を含むとされていますので(2条8項)、貸与権(26条の3)の侵害に該当すると考えられます。

他方、「貸与」には「占有」の移転が必要だとの少数説もありますが、占有の移転がなくても所持の移転があれば著作物の使用・収益が可能ですので、少数説に妥当性があるとは考えられません。

なお、書籍の貸与は、著作権法附則4条の2に基づいて、貸与権の適用が除外されていましたが、平成16年に同条が削除されました。
したがって、業者が裁断した書籍を利用者に利用させている場合には、著作権法上、貸与権の侵害も成立することになります。


インフォテック法律事務所
弁護士 山 本 隆 司
弁護士 井奈波 朋 子
弁護士 永 田 玲 子

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2011年02月02日15:01 いわゆる「自炊」(私的な書籍電子化)について 2

前回は、単純な自炊について検討しましたが、今回は業者が登場します。

2.自炊代行サービス

自分の書籍の裁断・スキャンを業者にやってもらうという形態の自炊もあります。業者によって、裁断後の書籍を廃棄するところもあれば、返却するところもあるようです。

この場合、書籍をスキャナで読みとって電子ファイルを作るという複製行為を行うのは、利用者個人の側ではなく、業者の側です。
したがって、業者の行う複製は、私的複製には当たりませんので、著作権者の著作権(複製権)侵害となります。

ところで、業者が複製権侵害の問題を回避する方法として、複写権料を支払って、適法に業務を行うという方法が考えられます。

複写権料を管理している団体として、社団法人日本複写権センターがあります。通常の書籍のコピーであれば、同センターと契約した上で、使用料を支払っていれば、複製権侵害にはなりません。

しかし、同センターHPによれば、「紙面上の著作物をスキャンして電子ファイルにしたり、その電子ファイルをネットワークに掲載したり、デジタル著作物のダウンロードやネットへの掲載をする等、デジタル技術を介した著作物のご利用は、当センターとの受託範囲外です」となっています。

したがって、これら業者が合法に複写を行うためには、社団法人日本複写権センターを介さずに著作権者から許諾を受けなければならないということになります。

次回は、自炊代行以外の、業者による自炊支援サービスについて検討します。


インフォテック法律事務所
弁護士 山 本 隆 司
弁護士 井奈波 朋 子
弁護士 永 田 玲 子

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2011年02月01日14:57 いわゆる「自炊」(私的な書籍電子化)について 1

電子出版の普及に伴って、利用者の側も手持ちの書籍も電子化して携帯端末などで利用しようとする人が増えています。
自ら書籍をスキャナで読みとって電子ファイルにすることが、いわゆる「自炊」です。

利用者個人が他人の手を借りず自分で自炊するものだけではなく、業者が自炊を代行するサービスや自炊を支援するサービスも登場しています。

今日から数回にわたって、このような自炊にまつわる著作権法上の問題点を検討してみたいと思います。

1.単純な自炊の場合

自炊は、書籍をスキャナで読みとって電子ファイルを作りますが、この電子ファイルは、書籍の複製物に当たります。

書籍は、著作物として、著作権で保護されています。著作権で保護されている著作物を著作権者に無断で複製すると、原則として、複製権(著作権法20条)の侵害となります。

ところが、私的複製には、例外的に著作権が及ばないこととされています(著作権法30条)。

典型的には、個人が自分で使う目的でスキャナを使って自炊する場合がこれに当たります。スキャンする書籍は、自分で購入したものでも、友人から借りてきた書籍でも、私的複製に当たります。
また、スキャナ(複製機器)が、自分で購入したものでも、友人から借りてきたものでも、私的複製に当たります。

ただし、公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器を用いて複製する場合には、私的使用のための複製の例外に該当するとされています(30条1項1号)。

では、コンビニなどでスキャナ内蔵のコピー機を使って自炊する場合には、どうでしょうか。
著作権法附則5条の2は、30条1項1号の自動複製機器には、専ら文書または図画の複製に供するものを含まないと規定しているので、結局、例外の例外として、コンビニなどでスキャナ内蔵のコピー機を使って自炊する場合も、私的複製として適法となります。


次回は、「自炊代行」サービスについてです。


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弁護士 山本隆司
弁護士 井奈波朋子
弁護士 永田玲子

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2010年11月01日11:54 まねきTV事件・・・最高裁で口頭弁論

NHKと複数の民放キー局が、インターネットによるテレビ視聴サービス「まねきTV」(サービスの概要はこちら参照)の提供業者を、著作権侵害で訴えていた事件。

これまで、仮処分(H18)でも、本訴の地裁・知財高裁のいずれの判決(両者ともH20)でも、ずっとテレビ局が敗訴し続けてきたのですが。

先日、最高裁第3小法廷(田原睦夫裁判長)は、12月14日に口頭弁論を開くことを決めたとの報道がなされました。

最高裁で口頭弁論が開かれる場合、最高裁の判決では、原審(知財高裁)の判断が覆されることが多いので、テレビ局が逆転勝訴になるのでは?と話題になっております。

ネットによるテレビ視聴サービスについては、これまで、次のような事件が訴訟になっております。

(1)録画ネット事件(H16~17)
仮処分事件(異議・抗告を含む。以下同じ。)のみで、本訴なし。
東京地裁での仮処分は、全てテレビ局勝訴

(2)選撮見録(ヨリドリミドリ)事件(H17~19)
仮処分なく本訴のみ。
大阪地裁・大阪高裁の判決は、ともにテレビ局勝訴

(3)まねきTV事件(H18~)
仮処分と本訴。
東京地裁での仮処分および判決、知財高裁(H20.12.15)での判決は、いずれも
テレビ局敗訴

(4)ロクラク事件(H19~)
仮処分と本訴。
東京地裁での仮処分と地裁判決は、テレビ局が勝訴。
知財高裁での判決(H21.1.27)は、
テレビ局が敗訴


ロクラク事件は、現在上告中です(こちら参照)。
もし、まねきTV事件の最高裁判決で、テレビ局が逆転勝訴したら・・・ロクラク事件の最高裁判決にも、何かしらの影響があるのではないかと思います。

最高裁でまねきTV事件の判決が出るのは来年に持ち越しでしょうが’(当然、ロクラクの最高裁判決も来年以降)、著作権に対する間接侵害についての考え方に決定打が出る可能性もあり、要注目です。


インフォテック法律事務所
弁護士 永 田 玲 子

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2010年08月13日22:09 三振ルール(続報)

いわゆる三振ルールについての続報です。

その前に、三振ルールそのものについて。三振ルール(three strikes rule)という言い方について、フランス本国では、かなりの抵抗があるようです。
現在では、graduated response(段階的警告と翻訳すればよいかと思います)と言われています。
以上の情報は、2010年7月20日に行われたCODA様主催の講演によるものです(私は、モデレーターを務めさせていただきました)。

その理由は、段階的警告は、制裁目的の制度ではなく、教育目的の制度であるという前提によるものです。HADOPIと呼ばれる行政当局が、勧告を送付すれば、一般人は侵害行為をやめてくれることを期待して、レターを送付するわけです。

報道によれば、HADOPI当局の準備が整い、勧告レターをこれから送付するということです(フランスのテレビ局France2での2010年8月初めの報道より)。勧告にもかかわらず、侵害行為を停止しない者が存在するのかどうかわかりませんが、どのような効果がでるのか楽しみです。

弁護士 井奈波 朋子

インフォテック法律事務所

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2010年07月15日17:11 ホームページ利用上の注意点

今回は、ホームページを利用するにあたり注意すべき点についてです。

なお、もう少し詳しい説明が欲しい方、他の疑問を持たれた方は、当事務所のホームページにおける「よくある法律相談(ホームページ編)」 をご覧下さい。また、用語集もご参照下さい。


●ネット上のコンテンツ(動画、写真、文章、イラスト、図など)を、自由に使用できる場合はありますか。
ネット上のコンテンツの多くは、著作物として著作権が発生しています。
ただし、以下の場合は、著作権侵害にはなりません。

(1)そのコンテンツが、「パブリック・ドメイン」である場合
⇒ パブリック・ドメインとは、以下のようなものをいいます。
1 もそも著作物ではないもの(思想感情を表したものでないもの等) 
2 著作物であっても著作権の切れているもの
3 アイデアや事実に過ぎず、「表現」に該当しない要素
4 「表現」であっても、不可避の表現またはありふれた表現であるために、創作性が認められない表現部分

(2)使用方法が、著作権法で規制されていない方法である場合

(3)使用方法が、著作権法上の権利制限(著作権法30条、32条、35条、41条など)規定で認められている使用方法である場合

(4)著作権者が承諾している場合
⇒ 権利者が利用許諾を公表している場合があります。これらについては、その表示にしたがって、利用することができます。
1 文化庁が推進する自由利用マーク表示のあるもの
2 クリエイティブ・コモンズ(国際的非営利組織)の推進するCCライセンス表示のあるもの


●ブログに投稿されたコメントは自由に利用できますか?
ブログのコメントの著作権は、書いた人に帰属します。ブログを主催したり管理している人に著作権があるのではありません。したがって、コメントを利用したいのであれば、コメントを書いた人から許諾を得る必要があります。

●「フェアユース」として許される利用方法というのはありませんか?
フェアユースというのは、アメリカの著作権法における法原則です。
日本でもこれを導入してはどうか、という議論があり、現在、著作権を管轄する文化庁の諮問機関である文化審議会著作権分科会の法制問題小委員会で検討されていますが、結論はまだ出ていません(ご興味のある方は、2010年4月の中間報告(PDF)をどうぞ)。
したがって、日本では「フェアユースだから」許されるということは、現在ではありません。



弁護士 永 田 玲 子
インフォテック法律事務所

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2010年07月13日20:10 ホームページ作成上の注意点

現在、多くの企業・個人の方々がホームページを持たれていますが、法律的なご理解が必ずしも伴っていないので、よくあるご相談について、何回かに分けて記事にしていきたいと思います。

なお、もう少し詳しい説明が欲しい方、他の疑問を持たれた方は、当事務所のホームページにおける「よくある法律相談(ホームページ編)」をご覧下さい。

● ホームページの著作権について
ホームページ作成会社などに依頼して、ホームページを作成してもらった場合、そのホームページの著作権は、基本的には作成会社にとどまったままです。ご自分で著作権を有しておきたい場合は、著作権を譲渡してもらうよう合意しなければなりません。まずは、契約書にそのような特約が記載されているか確認しましょう。

● リンクについて
ネット上のサイトの中には、リンクを張る場合に事前の許諾や通知を要求しているものがありますが、法律的には、そのような表示があったとしても、リンクを張るのは自由ということになります。
ただ、マナーの問題として、事前の通知を1本入れておくのがよいでしょう。

ところで、リンク先のコンテンツが違法であった場合(たとえば著作権を侵害したり、他人の名誉を毀損する場合など)、それが違法であることを知りながらリンクを張ったり、リンク先のコンテンツが違法であることを通知されながらそのままリンクを放置した場合、リンクを張った側も損害賠償や差し止め命令を受けたり、場合によっては刑事罰の対象となるので、注意しましょう(間接侵害責任)。

● ネット上の写真の利用について
写真は著作物ですので、権利者に無断で「複製」すると、著作権侵害を生じます(著作権法21条)。
ただし、写真を個人のPCにダウンロードしたりプリントアウトするなどして、個人的に鑑賞して楽しむ限りにおいては、私的複製(著作権法30条)として、著作権侵害にはなりません。

しかし、自社や個人のホームページに、その写真をアップした場合、アップロード自体が「複製」(著作権法21条)に該当するだけでなく、インターネットを通じて誰でもその写真を見ることができますので、「公衆送信」による利用(著作権法23条1項)にも該当し、ダブルで著作権侵害となります。


弁護士 永 田 玲 子
インフォテック法律事務所

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2010年05月21日18:23 三振ルール

三振ルールというのは、著作権侵害を3回行ったら、インターネットへの接続を切断されるという制度です(ここでは、司法試験を3回受けて受からなかったらアウトになるという制度のことではありません)。

当初、フランスが導入しようとしたところ、EU議会の猛反対にあい、お国でも違憲と判断されて、結局、大山鳴動して鼠一匹の状況に。「鼠」として存在する制度が、著作権侵害で有罪になったら、最大1年間、インターネットの接続を切断する制裁を加えることができる、という規定です。

当初の法案では、行政当局の判断で3回の違反で接続切断ができるという規定になっていたので、権利者団体は興味津々でした。しかし、この制度は、どうやって制裁を実行するのかという肝心のところになると、壁にブチ当たってしまいます。たとえば、公共のアクセスポイントのアクセスまで切断するのは、どう考えても無理です。

こんな制度に飛びついて導入するのは、どうかと思います。どこかのなんちゃって先進国じゃあるまいし・・・。

以上、CODAでの、私の講演(2010年5月19日(水)13時~15時ホテルモントレー半蔵門にて)のサマリーでした。

弁護士 井奈波 朋子
インフォテック法律事務所

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