ネット上の法律問題
2010年09月02日19:04 検索連動型広告と商標権
2010年07月15日17:11 ホームページ利用上の注意点
2010年07月13日20:10 ホームページ作成上の注意点
自社の商標と同じ言葉で検索したときに、ライバル会社の商品を紹介するサイトに誘導するリンクが現れたら、嫌ですよね?
これが、検索連動型広告と商標権の問題です。
検索連動型広告とは、Googleが提供しているアドワーズなどのように、ネットユーザーが入力した検索キーワードに連動して表示される広告をいいます。
自社の商標と同じ言葉で検索したときに、ライバル会社の商品を紹介するサイトに誘導するリンクが現れるのは、ライバル会社が、検索連動型広告提供者との契約にあたって、どのようなキーワードが入力されたときにリンクが表示されるかを指定するときに、他人の商標と同じ言葉を指定しているためです。
ここで、キーワードを指定するときに、他人の商標と同じ言葉を使ってもいいのかという問題が生じます。
我が国の裁判例では、このような使用は、商標の使用にあたらないと判断しています(大阪地裁平成19年9月13日判決)。
ヨーロッパ司法裁判所の判決では、検索連動型広告を提供しているGoogleの責任は否定されていますが、広告主の商品やサービスの出所と商標権者の商品やサービスの出所との混同が生じる場合には、商標権侵害の可能性もあると判断されています。
詳しくは、こちらの論文をご参照ください。
http://itlaw.jp/vol55_07%20AIPPI.pdf
弁護士 井奈波 朋子
インフォテック法律事務所
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2010年07月15日17:11 ホームページ利用上の注意点
今回は、ホームページを利用するにあたり注意すべき点についてです。
なお、もう少し詳しい説明が欲しい方、他の疑問を持たれた方は、当事務所のホームページにおける「よくある法律相談(ホームページ編)」 をご覧下さい。また、用語集もご参照下さい。
●ネット上のコンテンツ(動画、写真、文章、イラスト、図など)を、自由に使用できる場合はありますか。
ネット上のコンテンツの多くは、著作物として著作権が発生しています。
ただし、以下の場合は、著作権侵害にはなりません。
(1)そのコンテンツが、「パブリック・ドメイン」である場合
⇒ パブリック・ドメインとは、以下のようなものをいいます。
1 もそも著作物ではないもの(思想感情を表したものでないもの等)
2 著作物であっても著作権の切れているもの
3 アイデアや事実に過ぎず、「表現」に該当しない要素
4 「表現」であっても、不可避の表現またはありふれた表現であるために、創作性が認められない表現部分
(2)使用方法が、著作権法で規制されていない方法である場合
(3)使用方法が、著作権法上の権利制限(著作権法30条、32条、35条、41条など)規定で認められている使用方法である場合
(4)著作権者が承諾している場合
⇒ 権利者が利用許諾を公表している場合があります。これらについては、その表示にしたがって、利用することができます。
1 文化庁が推進する自由利用マーク表示のあるもの
2 クリエイティブ・コモンズ(国際的非営利組織)の推進するCCライセンス表示のあるもの
●ブログに投稿されたコメントは自由に利用できますか?
ブログのコメントの著作権は、書いた人に帰属します。ブログを主催したり管理している人に著作権があるのではありません。したがって、コメントを利用したいのであれば、コメントを書いた人から許諾を得る必要があります。
●「フェアユース」として許される利用方法というのはありませんか?
フェアユースというのは、アメリカの著作権法における法原則です。
日本でもこれを導入してはどうか、という議論があり、現在、著作権を管轄する文化庁の諮問機関である文化審議会著作権分科会の法制問題小委員会で検討されていますが、結論はまだ出ていません(ご興味のある方は、2010年4月の中間報告(PDF)をどうぞ)。
したがって、日本では「フェアユースだから」許されるということは、現在ではありません。
弁護士 永 田 玲 子
インフォテック法律事務所
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2010年07月13日20:10 ホームページ作成上の注意点
現在、多くの企業・個人の方々がホームページを持たれていますが、法律的なご理解が必ずしも伴っていないので、よくあるご相談について、何回かに分けて記事にしていきたいと思います。
なお、もう少し詳しい説明が欲しい方、他の疑問を持たれた方は、当事務所のホームページにおける「よくある法律相談(ホームページ編)」をご覧下さい。
● ホームページの著作権について
ホームページ作成会社などに依頼して、ホームページを作成してもらった場合、そのホームページの著作権は、基本的には作成会社にとどまったままです。ご自分で著作権を有しておきたい場合は、著作権を譲渡してもらうよう合意しなければなりません。まずは、契約書にそのような特約が記載されているか確認しましょう。
● リンクについて
ネット上のサイトの中には、リンクを張る場合に事前の許諾や通知を要求しているものがありますが、法律的には、そのような表示があったとしても、リンクを張るのは自由ということになります。
ただ、マナーの問題として、事前の通知を1本入れておくのがよいでしょう。
ところで、リンク先のコンテンツが違法であった場合(たとえば著作権を侵害したり、他人の名誉を毀損する場合など)、それが違法であることを知りながらリンクを張ったり、リンク先のコンテンツが違法であることを通知されながらそのままリンクを放置した場合、リンクを張った側も損害賠償や差し止め命令を受けたり、場合によっては刑事罰の対象となるので、注意しましょう(間接侵害責任)。
● ネット上の写真の利用について
写真は著作物ですので、権利者に無断で「複製」すると、著作権侵害を生じます(著作権法21条)。
ただし、写真を個人のPCにダウンロードしたりプリントアウトするなどして、個人的に鑑賞して楽しむ限りにおいては、私的複製(著作権法30条)として、著作権侵害にはなりません。
しかし、自社や個人のホームページに、その写真をアップした場合、アップロード自体が「複製」(著作権法21条)に該当するだけでなく、インターネットを通じて誰でもその写真を見ることができますので、「公衆送信」による利用(著作権法23条1項)にも該当し、ダブルで著作権侵害となります。
弁護士 永 田 玲 子
インフォテック法律事務所
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